Dec 22, 2009

Petit Custom Sports Jacket


(ポニー)ホースハイドのスポーツジャケット、少しだけカスタムしました。どこをいじたっかというと。。。



間違い探しのようなカスタムですが、フロントジッパーを交換し、付け根(Retainer/End Box と言うらしいですが)の位置を一番下まで移動。



カスタム前がこれ。裾が開くシルエットで、それはそれでライダースっぽくよかったのですが、やはりワーカブルなスポーツジャケットは最後までジッパーが閉じた方が「らしい」と考えカスタム。
微かな違いですが、ジッパーを締めたその姿は、ややタフになったようなスポーツジャケットでした。

Dec 11, 2009

Redwing 8268 PT91


Redwing 8268 PT91。いまさらながら感はいなめませんが、そのかっこよさもいなめません。



微妙にフロントサイドにずれて取り付けられているストラップ。レッドウィングPT91の年代でも、8286だけがなぜかこういう仕様になっていますが、その理由は不明。
ベージュスエードのゆるやかさと、ややだらけたストラップの位置が牧歌的でもあり、ぐれた感じでもあり、ザラザラした鉄のバックルの質感とともに不思議なバランスを保っています。

以前、知人の8286を紹介しましたが、ストラップ位置の違いがそのまま、全体のフォルムの差につながっています。

エンジニアは黒のスムースレザーが基本ですが、寒い季節にこのスエード素材。やわらかくもあり、あたたかくもあり。


今年もあともう少しです。

Dec 6, 2009

Curved Zipper Jacket


ジッパーライン一つでスタイルを完成させてしまったこのジャケット。
50年代のカナダ製Genuine Horsehide。





肩にあるエンブレムのステッチ跡や肘パッドなどから、カスタムメードのレース仕様ジャケットだったと思われます。




ジッパーは全てLighting社製。

実用性ありきの中で生み出された高い自由度のパラドックス。実際、テーラーに携わった人にはやりづらさ極まりないジッパーの取り付け作業だったと思われますが、その微妙なカーブのラインが決定的な機能美としてこのジャケットを"distinctive"にしています。カナダ製のライダースジャケットというと、いまいちイメージがわかない感じですが、質実剛健なホースハイドを使いこんなクリエイティブなデザインを生み出していました。

Oct 28, 2009

Horsehide Sports Jacket (2)

スポーツジャケットのメンテナンスですが、いつもと同じように軽く汚れをとって、オイルを薄く塗りこみます。ホースハイドと書きましたが、よくよくラベルを見ると表記はPONYHIDE。子馬だとGENUINE HORSEHIDEとは表記してはいけない、とか規制があったりしたのでしょうか。



オイルを塗っている状態。



拭き取った後。見た目大きな変化はありませんが、そういうものです。



やや大ぶりの襟。革の目によって左右反対に反っています。



ジッパーはTALON。この手のスポーツタイプ、ジッパーポケットが片方だけについているスタイルがメジャーですが、これは両方。やや逆ハの字。



ポケットですが。。。内側にUNION MADEのタグ。そこにあるのは時代を超えた大いなるアメリカ。労働組合を認めないメーカーの不買を推奨し、組合を認めるメーカーの製品にタグをつけ、UNION MADEとして差別化を図っていたとか。無骨なイメージの強いUNION MADEですが、こういう所はやることが緻密で戦略的。。。



カフスもオールドスクール。



バックサイド。Batesのようにヨークの切り替えし。



ハーフベルテッド。ステッチの絞りも入ったりしています。


恐らく30-40年代に作られたこのレザージャケット。ニューディール体制にて大恐慌を乗り越え、黄金時代に向かって大きく舵取りを始めたアメリカ。その時代の断片が確かに介在しています。

Oct 27, 2009

Horsehide Sports Jacket


ホースハイドのスポーツジャケット。1930~40年代な感じ。アメカジの王道をいくようなレザージャケットです。

ちょっとメンテナンスしてから、ディティール、アップします。

Sep 20, 2009

ブーツを脱がないという選択肢 (私的Richard Stark 論)

「部屋でもブーツを脱がない」

たまにそういう判断を行ったりします

人間の判断は相対的であるので、ある人にとって「まあいいか」という行動が、別の人にとっては全く反対の見え方になったりします、その間に「ゆらぎ」のようなものが存在するわけです

そういう人間の判断に大きな影響を与える要素としてSocial Normというものがあります

いわゆる社会通念の枠組みでの良識が、個人の価値観を凌駕して、物事の判断を決定してしまう

「家の中では靴を脱ぐ」というのはSocial Normとしてまだまだ根強い社会的価値観

ゆえに「部屋ではやっぱりブーツを脱ごうかな」

そういう判断をしてしまうこともあります

そんな中、ある雑誌で見かけたRichard Stark

Chrome Heartsの真っ白なレザーソファにゆったりとエンジニアブーツを履いたまま横たわっていました

彼の存在感とともに力強いメッセージが伝わってきます



この写真のRichard氏。履きこまれたエンジニアと革パンの風貌は圧巻です(Chrome Heartsの革パン、これくらいラフに履きこんでみたいものです)

これくらいの存在感があれば、家でブーツを履いたままでいようが、真っ白なソファーに横たわろうが関係ないのでしょう、大きな勇気を与えてくれます

Sep 12, 2009

Bucoとミッキーマウス


道具として使うことを目的としてか、見て楽しむことを目的としてか。後者は著作権として、その創造的表現は知的財産権の中でも幅広い保護を受ける。

後者の代表はミッキーマウス。Bucoはどうでしょう?ブランドは商標、デザインは意匠として保護されているはずですが、根本がミッキーとは別です。リアルマッコイズがBucoのレプリカを製造・販売するにあたっては、権利元から商標・意匠の利用許諾をとっているはずですが。

そういう法制度とはまったく別の視点ですが、特定の時代、特にアメリカで実用目的を持って作られたウェアは、当初は道具であったかもしれないが、一定の年月を経て、一つの鑑賞の対象となりえる。つまりミッキーマウスと同等の価値が存在する。市場でビンテージウェアが取引されるとき、コンディションという実用性以外に、その見た目が取引の判断材料となる。見ていて楽しい、飽きない。見るたびに発見がある。その作者の想いが伝わってくる。
当時のアメリカのレザーウェア業界がハリウッドのように政府にコネクションをつくり、そのデザインの保護範囲を広げてたらBucoも違った歴史を歩んでいたのかもしれません。

Sep 5, 2009

Wesco Boss 定点観測6


ということで再びWesco Bossの定点観測に戻ります。改めて5回目と比べてみると、甲のあたりのシワの入りが進み、ミッドソールの反り具合も上向きになってきているのがわかります。



甲の部分の俯瞰です。シワがでると、革の艶に立体的な凹凸がでて、眺めていて飽きません。。。



ところで、このブーツ。いつかのジェームス・ディーンみたいに。。。そんな50年代のエンジニアをイメージしてオーダーしたものでしたが、彼はどれくらい履いていたのでしょうか?


BGM:  "My Funny Valentine"  Chet Baker

Aug 30, 2009

履き込んだブーツがいい理由


右が約1年履いたWesco Boss。定点観測しているブーツです。定点では変化が見えずらかったような気がしてましたが、拝借した新品のBossと比較すると一目瞭然。履き込んだブーツはとてもカッコイイ。




余分なオイルが抜け切った、しなやかな表革。少しずつ足の形に馴染みながらできたシワはある種の造形美。雨風にさらされながらできたそのうねりはナチュラルアートのよう。




ミッドレザー。ブーツ全体のバランスとして、見た目の印象がまったく変わります。ペイントが剥げ落ち、酸化した革特有の鈍い艶が、履きこまれた革と一体化しています。



いろいろな意味で今年の夏は終わりかけています。新しい季節、どこへ向かっていきますか?

Jul 12, 2009

Wesco Boss 定点外


定点観測ではありませんが、晴れた日曜日の午後、ブーツを洗って、気持ちよかったので。。。ただそれだけです。なんだかんだとブーツのメンテは無心になれるのがいいです。

Absence of evidence is not evidence of absence.

-Anonymous


*ブーツはそれなりに履き込んでいるので、それはそれでまたアップします。

Jul 9, 2009

Miracles

「ステージでは全てが起こりうる」

人生二度目の体験。いずれも誰かの追悼での出来事。

憑依。魂がのりうつる瞬間。

本人を超えていけばいくほど、限りなくオリジナルに近づいていく。


最初は1992年。




2009年、二度目。



Judith Hill。
プレスを含め一切情報が公開されないまま、リードシンガーとしてステージに現れた女性。歌もさることながら、その身振りや仕草が印象的。日本人を母親に持つ彼女が、天才スターの追悼セレモニーで引き起こした爽やかな奇跡。

Feb 28, 2009

Repair #2 Bates


リペア第2弾。ベージュのBatesシングルですが、洗濯の後、首尾よく修理に対応してくれるところが見つかり、すっかりとリペアされて戻ってきました。



まず裏地。見るも鮮やかなシャンパンゴールド。微かに残っていたオリジナルの生地とほぼ同じ。見た目もさることながら、一枚ライナーが入るだけでその着心地は全く別のものに変わります。こういう時代の服は、「はじめに機能ありき」、と思わざるをえません。



鬼門だったジッパー。オリジナルの状態では、SERVAL社のジッパーが残存していたのですが、スライダーをそのままいかし、テープ部分だけを取り替えてもらいました。使える部分はなるべくオリジナル状態で残したいという男心に応えてくれました。


こうして、このジャケットも太陽や風にさらなれながら、次の半世紀を生き抜く準備ができたはず。

Feb 18, 2009

Opus


緩やかな記憶の断片。場所の記憶は風景になる。記憶の緩やかさが場所を曖昧にし、そこにゆとりを生み出す。ゆらぎのある風景はどこか優しい。そして場所に戻る。場所は安定している。変わることなく宇宙へつながる。

景色と場所の移動。あるコンテクストでは、景色は叙事的になり、あるエクリチュールでは、場所は叙情的になりえる。二つは断続するわけではなく連続的。

Feb 12, 2009

スーツごころ


タランティーノの映画「ヘルライド」。タキシードスーツでチョッパーを乗り回すマイケル・マドセン。足元をエンジニアブーツで決めたそのスーツ姿。フリル付きのドレスシャツまで、全く手を抜いていません。いや、このセンス、脱帽です。

ジャンルは違えど、各々のスタイルで颯爽とスーツを着こなす姿は、いつの時代も格好いいもの。多めに外したシャツのボタンが印象的なブライアン・フェリー。細身のスーツでリッケンバッカーを掻き鳴らすポール・ウェラー。デヴィッド・ボウイもグラム期以降はステージでのシンプルなスーツ姿が目立っていました。

パリッとしたスーツを着て、背中がすっと伸びていく。そういう感覚が男のスーツ姿にはあります。

Feb 10, 2009

This Year's Model


体型で選べる服。体型を選ぶ服。これは完全に後者。直立不動の状態での造形美しか考えていない身勝手さ。着心地のよさを排除して、理想のラインを作り出す。作り手の意思による完全な勝利。この手のジャケット作りにルールがあるとすれば、その一線を超え切っています。

決してオールドスクールなスタイルではありませんが、ボア付きライダースのようなワイルドさも残り香程度に残したバランス感。多分、そういうのが好きなのでしょう。

Feb 9, 2009

Paris, Texas



広がる荒野の映像と、乾いたライ・クーダーのギター。映画に革ジャンはでてきませんが、そのストリングスの向こうに浮かび上がるイメージは、くたびれたレザージャケットを着た男。砂漠にあるモーテルの昼下がり。そのテラスで薄いコーヒーを飲みながら、うつろにどこかを見つめ続ける。ここでさえなければ、どこでもいい。ただし、たどりついてもいけない。>

男はいつも半旅人である。

Feb 4, 2009

Wesco Boss 定点観測5


早いもので、約半年経ちました。最近は「履きこむ」という意識は全くなく、気の向くままに足を入れています。履き易くなったことの裏返しでもあるのでしょう。この手の「○○込む」系アイテムは3ヶ月、半年あたりが倦怠期。飽きてしまい、クローゼットに封印されるか、マーケットで新たなオーナーの手に渡るなど、冬の時期を向かえてしまいます。このWesco Bossはそうした時期を乗り越えていきます。

Jan 26, 2009

Remake/Remodel Old Champion


冬にTシャツの衝動買い。

BUFFALOのロゴもさることながら、最初に目に入ってきたのはそのくったりした素材感。60~70年代あたりのChampionのリプロダクション。そもそも、Championの源流はスウェットではなくTシャツにあるらしいです。
綿88%、ポリエステル12%と、いかにもわけありな比率の素材はMade in USA。それを日本で縫製。ある種、この手のリプロでは黄金の組み合わせでしょう。



そしてこの背中のシルエット。ライダースジャケットのようにウエストに向かってシェイプされたシーム・ライン。Tシャツ1枚で、かくも悠然と語りき、The Americansです。

Jan 25, 2009

Repair #1 Bates


年末からいそいそと進めていたレザージャケットのリペア完了第一弾。Batesのシングルライダース。前にも細かいディティールを紹介しましたが、どこをリペアしたかというと。。。



肩のパッドを外しました。他にもステッチのほつれやジッパーの付け根の補強をしましたが、主な目的は肩。



前のポストの写真と比べても大きな違いはなさそうに見えますが、パッド入りのときは思いっきり肩がはり、いわゆるケンシロウ状態(写真の通り、パット自体は決して厚みがあるわけではないのですが、その数ミリが着たときのシルエットを決定的にしてしまうのです)。サイズ感含め、他はパーフェクトなジャケットだったので、肩に手をいれることにしました。結果として仕上がりはパーフェクト。つまり、ごく普通のなだらかな肩のラインになりました。

こうした選択の自由によって衣服も個となりえていく、といった感じで自分仕様に変えていくのは、その不完全さゆえに成り立つ古着ならではの楽しみです。


“人は自らの自由な選択により、それぞれ独自の人間になる”

-Paul Sartre

Jan 8, 2009

Work Pants...gray!


裾にかけてテパードしているオーソドックスなDickiesタイプですが、色がグレー。自分の中ではかなり画期的なチョイス。こういうベーシックアイテムではあまり冒険をしないので、定番のカーキにするつもりだったのですが、品切れで、とりあえずサイズ感をつかむためと、試着したのがこのグレー。

たたんで置いていると、この微妙な抜けきれないネズミ色。履けば、見事にポリエステル特有のゴワゴワしたシワの陰影とあいまってなんともカッコいいシルエットができあがります。ワークパンツはカーキ一辺倒でしたが、しばらくはグレーです。しつこいですが、ほんとカッコいいです。。。

Jan 4, 2009

年明け

新しいレザージャケット手に入れました。

年末から狙っていたのですが、諸事情ですぐに購入はできず、ずっと頭から離れずにいたジャケット。。。年明けようやく購入。店を出て、すぐに着てみるとやはりいい感じ。最高。内側にもいろいろポケットがついていて、「これは便利かも」と関心していると、その中の一つのジッパーの形が妙に気になり始め、ふと別のジッパーと比べてみると、スライダーの先端が折れてなくなっている。。。

即、購入した店に戻りましたが、メーカーに交換してもらうようにするとか。直らないわけではないのですが、買って1時間もたたないうちに、しばしのお預け状態。ややブルー。。。

Jan 1, 2009

Happy New Year


明けまして、おめでとうございます。

今年もみなさんにとってよい年でありますように。